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西村 昭彦; 竹仲 佑介*; 古山 雄大*; 下村 拓也; 寺田 隆哉; 大道 博行
Journal of Laser Micro/Nanoengineering, 9(3), p.221 - 224, 2014/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Nanoscience & Nanotechnology)耐熱FBGセンサをフェムト秒レーザー加工により製作し、原子炉配管の高温に適用した。このセンサを鋼板表面に実装し、共振条件での振動試験を実施した。本センサの耐熱性能は600Cである。安定化波長可変レーザーを使用して原子炉の日常点検のモニタとして利用できることを試験した。このセンサを繰り返し歪み計測を行なえるよう振動鋼板に取り付けた。溶接、ロウ付け、半田付け、そして貴金属接着剤など、各種の取り付け方法について議論した。
西 宏
Fusion Engineering and Design, 81(1-7), p.269 - 274, 2006/02
被引用回数:4 パーセンタイル:30.68(Nuclear Science & Technology)拡散接合継手のシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが小さい原因を明らかにするため、ステンレス鋼とアルミナ分散強化銅の直接拡散接合継手と金インサートを用いた拡散接合継手について、接合界面部に切欠きを付けた試験片の計装化シャルピー衝撃試験と静的3点曲げ試験を行い、その破壊挙動を比較した。また、有限要素法により引張りとシャルピー試験片の弾塑性解析を行い、両試験片の変形特性の相違を検討した。その結果次の結果を得た。衝撃試験と静的曲げ試験結果は等しく、接合継手の吸収エネルギーの低下は、最大曲げ荷重の低下により起こる。これは、接合継手曲げ試験片の切欠き底では両材の応力-ひずみ特性が異なるため、低強度部材のアルミナ分散強化銅界面近傍に変形が集中するためであり、シャルピー吸収エネルギーの低下は切欠き底の変形が一様でなく、局部的に集中するために起こる。
福田 武司; 及川 聡洋; 竹治 智; 諫山 明彦; 河野 康則; 閨谷 譲; 長島 章; 西谷 健夫; 木島 滋; 玉井 広史; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.357 - 367, 2002/09
被引用回数:7 パーセンタイル:44.35(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉で高性能炉心プラズマを定常維持するためには、複数のプラズマ諸量を同時に実時間フィードバック制御する必要がある。本論文ではJT-60におけるプラズマの蓄積エネルギーや密度,温度等の実時間制御を目的とした研究開発の成果をまとめた。電子密度と中性子発生率の制御を用いた負磁気シア放電では、高い閉じ込め性能と規格化値を4.3秒間維持するとともに蓄積エネルギーの変化を動的に制御することによって世界最高の等価エネルギー増倍率を達成した。また、放射冷却ダイバータの生成と高い閉じ込め性能の両立を目指したダイバータの放射損失量と中性子発生率の複合制御実験を行い、応答行列を評価することによって各制御装置の寄与を定量化するとともに単純な組み合わせ制御の問題点を明らかにした。さらに、非制御量の非線形応答に注目して核融合炉心プラズマの制御に必要な先進制御の概念を提案した。
鬼沢 邦雄; Van Walle, E.*; Pavirich, W.*; Nanstad, R.*
NUREG/CR-6777, 81 Pages, 2002/08
本報告書は、米国ASTMが主催したシャルピー衝撃試験片再生に関するラウンドロビン試験結果をとりまとめたものである。この試験片再生ラウンドロビンは、インサート部の長さ、シャルピーハンマーの刃先形状、溶接接合方法等の影響を比較検討し、試験片再生に関するASTM規格E1253のレビューに寄与することが目的である。各国から10機関が独自の技術で再生を行い、米国ORNLにおいてすべてのシャルピー衝撃試験が実施された。試験結果は、14mmのインサートを用いた場合には再生の影響はほとんど無いことが確認された。また、溶接方法とハンマー刃先形状の組み合わせで再生の影響が分類できることを示した。すなわち、スタッド溶接及び突き合わせ溶接でASTM刃先の場合が最も影響が大きく、電子ビーム溶接でISO刃先の場合に最も影響が少ない。その他、溶接法及び機関間の相違や、衝撃荷重に関する比較検討を行った。
山岸 秀志; 曽山 和彦; 角田 恒巳; 落合 政昭; 岩村 公道; 最首 貞典*; 浦上 正雄*; 増田 尚宏*; 山内 祐樹*; 大谷 順一*; et al.
JAERI-Tech 2001-053, 19 Pages, 2001/08
高中性子束かつ高線下で使用可能な位置検出型核分裂計数管(PSFC)と中性子分布計測システムの開発を進めている。今回、有感長1000mmを有するPSFCを試作し、その出力信号特性の詳細と中性子空間分布の計測試験を実施した。この結果、PSFCは、特殊電極構造で製作されているにもかかわらず、一般の有感長200mm程度の核分裂計数管と比較して、同等以上の出力信号特性を有していることを確認できた。また、PSFCによりグラファイトパイル側壁の中性子空間分布をリアルタイムで計測できることを確認できた。本開発試験により、ソレノイド電極構造のPSFCの実現性を実証でき、また、PSFCが中性子分布計測用として、極めて有効であることを証明できた。
角田 恒巳; 山岸 秀志; 田畑 広明*; 浦上 正雄*
第7回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集 (00-11), p.254 - 257, 2000/11
光ファイバなどをセンサ媒体とした、新しい原子炉運転監視システムとして、光計装システムの開発研究を行っている。本報は、その全体像と、キイコンポーネントの耐放射線性向上技術、実際に光ファイバセンサによる炉心内での計測試験について述べた。光ファイバの耐放射線強化では、コアにフッ素を拡散することで、E'センタ及びNBOHCを抑制し、原子炉炉心内で使用できるものが得られた。これをセンサとし、炉内の温度や炉出力の計測が可能であることを示した。
清水 道雄; 岩松 重美; 高田 文樹; 相沢 静男; 川又 一夫; 大島 邦男; 土谷 邦彦; 山浦 高幸; 松井 義典; 岩井 孝; et al.
JAERI-Tech 2000-029, p.48 - 0, 2000/03
JMTRホットラボでは、(1)照射済燃料棒にFPガス圧力計・中心温度測定用熱電対を溶接し計装する再計装技術、(2)照射済材料の溶接及び試験片加工技術、(3)Co密封線源製作及び(4)照射施設で照射済の材料試料をキャプセルに封入して再度照射を行うためのリキャプセル作業等のカップリング照射技術に必要となる種々の溶接に関する技術開発を行った。これらの開発は、照射後試験に関連する周辺技術として極めて重要である。本報告では、おもに、照射済燃料への再計装技術の開発、照射済材料の溶接及び試験片加工技術の開発、Co密封線源製作技術の開発、リキャプセル作業等の周溶接及び封孔溶接技術の開発において実施したセル内溶接技術の詳細について整理した。
山岸 秀志; 鈴木 勝男; 角田 恒巳; 伊藤 浩; 深草 伸二*; 田村 政和*
JAERI-Research 99-002, 18 Pages, 1999/01
位置検出型核分裂計数管(PSFC)の開発を進めているが、それには、PSFC内で発生する極めて微小、かつ高速の電流パルスに大きな遅延を与え、しかしながら低い減衰特性を有したソレノイド電極構造(SEST)が必要不可欠である。このため、SESTを設計試作し、その性能を評価した。試験の結果、SESTにより同軸ケーブルの45倍に相当する長い遅延時間が得られることがわかった。パルスの減衰については、一般の核分裂計数管と比較して、電極間キャパシタンスの影響が極めて少なく1/4程度に相当する優れたパルス伝播特性が得られることがわかった。また高インダクタンス電極が中性子計測に障害となるような誘導ノイズを与えないこともわかった。本実験により、SESTがPSFCに十分適用できることを確認した。
林 君夫; 沢 和弘
日本原子力学会第14回「核燃料・夏期セミナー」テキスト, p.1 - 21, 1999/00
原子力学会の核燃料部会主催による夏期セミナー参加者に対して、HTTRの現状と今後の計画について概要を説明した後、HTTR用燃料の開発計画、高温工学に関する先端的基礎研究のうち、材料照射関連のテーマ(高温超伝導材料の照射改質、高温用半導体の中性子転換ドーピング、セラミックス複合材料の照射損傷、固体トリチウム増殖材料の照射下物性、光ファイバ開発)について、説明する。
山岸 秀志; 鈴木 勝男; 角田 恒巳; 伊藤 浩
JAERI-Research 98-063, 21 Pages, 1998/11
遅延線構造の位置検出型核分裂計数管(PSFC)を開発するため、それに必要なソレノイド電極構造体(SEST)の設計と電気的特性について検討を行った。設計では適切な特性インピーダンスと充分なパルス伝播時間が得られるように、SESTのインダクタンスとキャパシタンスの最適化を図った。PSFCの成立性を確認するため、外径22mm、電極長800mmのSESTの模擬体を試作し、その特性試験を実施した。特性試験では、試作したSESTのインダクタンス、キャパシタンス、抵抗、特性インピーダンス及びパルス遅延時間等を測定した。試験結果と設計値との照合を行い、設計法の妥当性を確認した。また、本測定実験により、PSFCのソレノイド電極構造の成立性を確認できた。
須田 一則; 谷 賢; 吉川 信治
PNC TN9410 98-023, 29 Pages, 1998/03
原子力プラントの運転・保守における経済性や安全性の向上を図るべく様々な研究が行われている。我々は既存のプラントにおいて運転員及び保守員が果たしていた役割を代替しうる人工知能を用いた制御システム及び自律ロボットシステムの概念構築を進めている。その要素技術として、保守員の頭脳に代わるシステムである知的保全管理システムの開発を実施している。知的保全管理システムは、保守員が実施している予防保全・事後保全に関する機能、すなわち、プラント内の保全管理に係わる状態の監視、機器の異常検知、保守・補修に係わる保全方策の策定を自律的に行うことが必要である。本報告書では、予防保全における状態監視に注目して、機器の状態監視、異常診断に必要なセンサーの健全性評価システムを開発した。そのシステム構成としては近年大規模プラントにて検討されている人工知能技術の分散協調手法を採用し、エージェント毎に信号の送受信を行う通信機能及び関連機器の特性モデルを分散配置するシステムを開発した。FBRプラントの水・蒸気系を対象にシステムを構築し、試験を行った結果、各エージェント間の協調により、故障の程度をファジーアルゴリズムにより定量的に表すことを可能とした。また、故障診断評価機能のためにエージェント間相互評価によって導かれた推定値は、故障センサーの代替評価とすることができる。
佐藤 貢; 村山 洋二; 高柳 政二; 荒 克之
IAEA-TECDOC-973, 0, p.113 - 120, 1997/10
JRR-3Mの計装制御システムは中性子計装、プロセス計装、原子炉出力制御、原子炉保護、工学的安全設備始動およびプロセス的放射線モニタの各構成システムより成る。計装制御システムは十分な品質保証計画のもとに、現在の法規制、設計指針および設計規準にもとづいて設計され製作された。本システムの最大の特徴は大巾な計算機の導入である。この計算機システムはプロセス計算機と運転管理用計算機より構成されている。この計算機システムの導入により、原子炉オペレータの運転負担が大巾に軽減することができた。
礒崎 和則; 冨田 直樹
PNC TN9410 97-062, 169 Pages, 1997/05
高速原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故は、ナトリウムの流れによって温度計ウェルの後流に発生する対称渦による流力振動に伴う高サイクル疲労破損が原因であった。したがって、「もんじゅ」と同様に、1次及び2次冷却系ナトリウム配管にナトリウム温度を測定するナトリウム中に突き出した温度計ウェルが多数設置されている「常陽」においても、これらについて流力振動評価を行った。温度計ウェルの流力振動評価においては、「常陽」の設工認における流力振動評価の実施状況調査、並びに温度計ウェルのうちナトリウム中に突き出した長さを片持ち梁とした固有振動数とASME Code Section III Appendix N-1300の揚力及び抗力方向のロックイン回避の判定基準(無次元流速Vr1.0 )に基づく簡易流力振動評価を行った。さらに、簡易流力振動評価を満足しない2次主冷却系のうち12B配管に取り付けられた温度計ウェルについては、詳細な振動特性の把握と水流動試験を実施し、その構造健全性評価を行った。この結果、2次主冷却系12B配管用温度計ウェルは、熱電対が挿入されていない温度計ウェルを用いた水流動試験結果から、原子炉定格出力運転時の100 %流量運転状態で、ウェル先端変位振幅0.13mm(無次元変位振幅0.015)、ウェル細管付け根部発生ピーク応力2.9kg/mm2 となり、保守的に設定された設計疲労限である5.3kg/mm2 を十分満足していることを確認した。
片桐 政樹
放射線, 23(3), p.3 - 15, 1997/00
原子炉の発展、かつ原子炉を利用した研究分野、放射線を利用した研究分野、原子炉の燃料あるいは廃棄物に関連した研究分野そして加速器や核融合炉といった新しい研究分野の発展とともに革新されてきた放射線計測技術の現状をレビューする。内容は、原子炉に直結した放射線計測技術、核燃料に関連した放射線計測技術、原子を利用するための放射線計測技術、放射線利用研究における放射線計測技術、光量子科学における放射線計測技術及び核融合炉での放射線計測技術から構成される。
西 宏; 武藤 康; 衛藤 基邦
Transactions of 14th Int. Conf. on Stuructural Mechanics in Reactor Technol. (SMiRT-14), 4, p.455 - 462, 1997/00
アルミナ分散強化銅とステンレス鋼の拡散接合材について、界面強度を評価するため接合部に切欠きを付けた試験片を用いて、衝撃曲げ試験と静的曲げ試験を行った。さらに切欠き試験片と引張り試験片の弾塑性有限要素解析を行った。その結果次の結論が得られた。(1)切欠き材の変形・破壊挙動は衝撃試験でも静的試験でもほぼ等しく、破壊エネルギーは分散強化銅母材の約20%である。しかし引張り試験では、分散強化銅より破断し、分散強化銅の強度が得られた。(2)切欠き試験片で破壊エネルギーが低下する原因は、接合部の欠陥による靱性低下と材料異質性によるひずみ集中である。すなわち分散強化銅はステンレス鋼より変形抵抗が小さいため、分散強化銅部ひずみが集中する。(3)引張り試験では接合部より数mm離れた分散強化銅の変形が大きくなり、分散強化銅の強度が得られる。
青山 卓史; 鈴木 惣十
PNC TN9420 96-058, 27 Pages, 1996/10
本報告書は,高速実験炉「常陽」の核計装設備および放射線計測を中心とした計測技術の内容を紹介するものである。核計装設備の紹介では,原子炉プラント設備としての核計装設備の機能と位置付け,使用している中性子検出器の仕様と特性,機器配置等について記述した。各種照射試験やサーベイランス試験に対する中性子照射量を実側ベースで評価するための原子炉ドシメトリーでは,「常陽」で採用している多重放射化箔法とその測定解析評価法および現在開発中のHe蓄積法(HAFM法)について概説した。また,放射線計測がキーとなる破損燃料検出技術の開発では,「常陽」の燃料破損検出設備と各種実験装置の説明に加えて,現在までに実施した燃料破損模擬実験結果の一部を紹介した。さらに,新放射線計測技術の応用として,プラスチック・シンチレーション光ファイバを用いた「常陽」1次冷却系における放射性腐食生成物(CP)の挙動測定について,測定原理,測定方法および主要な測定結果について記述した。
大音 明洋*; 唐沢 博一*; 青木 俊夫*; 渡部 一郎*; 塩田 達也*; 秋田 晴夫*
PNC TJ9164 96-023, 1167 Pages, 1996/07
蒸気発生器(SG)伝熱管の設計基準水リーク(DBL:Design Basis Leak)評価手法の整備とその妥当性を,水リーク時のナトリウム┼水反応事象を模擬した総合的な試験により確認するため,既説のSWAT-3の改造内容に関し,詳細設計を行い,以下の結果を得た。(1)試験内容・条件の確認平成6年度に設定した試験項目,内容,計装等の試験計画を確認するとともに,試験条件・試験方法の見直しを行った。また,SWAT-3試験装置の構造健全性を確認するために,圧力と温度に着目したNa┼水反応準定常圧解析を実施し,構造健全性上問題ないことを確認した。また,改造SWAT-3を用いた多本数破断試験(BDBL)時の許容注水量及びその時の試験条件を確認した。(2)試験ループの確認主循環系(Na配管),純化系等の対象とする角配管系の設計条件,材質及び寸法設定の根拠を明確にするとともにSWAT-3全体系統図の作成を行った。試験ループの検討では,DBLの妥当性確認試験,接液型ラプチャ試験及び今後のBDBL試験を考慮した試験ループの考え方をまとめ,さらに注水管及び隣接管の注水方法,注水ノズル方向及び伝熱管配列の項目に対する試験方法の見直し検討を実施した。制御特性解析については,放出系の弁開閉に伴う圧力制御特性解析及び水注入系の弁開度,圧力設定条件をパラメータとして注水管・隣接管流量制御特性解析を実施し,良好な制御特性が得られることを確認した。また,音響検出系の検討では,パッシブ法及びアクティブ法の開発にあたって必要となるそれぞれの評価項目に対してSWAT-3試験において実施すべき内容をまとめ,音響検出計試験ケースの検討を実施した。また,パッシブ法及びアクティブ法のデータ採取に対する検出器の具体的設置について検討を実施した。さらに,計測システム構成の検討の結果,システムへの要求事項を満足させる高速ディジタル信号処理システムを採用することが非常に有効であることがわかった。(3)機器等の設計反応容器,配管等について構造解析条件及び耐震解析条件の検討を行い,それに基づき,応力解析及び耐震解析を実施し,構造健全性上問題ないことを確認した。反応容器,水加熱器等の機器について,計装品取付計画,組立手順計画,輸送治具計画及び据付手順計画等の検討を実施した。また,これらの機器・配管の製作に係わる試験検査項目を
尾崎 禎彦; 須田 一則; 吉川 信治; 小澤 健二
PNC TN9410 96-101, 40 Pages, 1996/04
原子力プラントの安全性,信頼性向上を目的とした運転制御の高度化,知能化の観点から,プラントで人間(運転員,保守員)が運転制御,保守において果たしている役割を人工知能で代替することを目指し,平成3年から原子力クロスオーバー研究の一環として自律型プラントの開発を進めてきている。自律型プラントにおいては,運転制御,保守保全に係わる人工知能や知的ロボットが必須であるが,それらが有効,かつ,適応的に稼働するためには,プラントに関する膨大な量の知識,情報の中から,必要な知識,情報が適切な形,タイミングで遅滞なく,これら人工知能や知的ロボットに与えられる必要がある。自律型プラントにおける知識ベースの特徴として,原子力プラントの設計,運転,保守といったプラントの全ライフサイクルをカバーする多様で,大規模なものとなること,そして,プラント運転制御の使用に耐え得る実時間性が保証されたものであることが必要となる。この知識ベースの,正にこの大規模であることと実時間性との両立が可能となる知識ベースの構築,運用手法,方式の開発が愁眉の課題となっている。大規模実時間知識ベースシステム構築に関する研究開発は,平成6年度からのクロスオーバー研究第2期の中で実施に着手された。平成7年度には,自律型プラントにおける人工知能の役割を整理し,また,過去の軽水炉での事故例における事象進展に対応した運転員操作を整理,分析し,自律型プラントという人工知能システムでの知識ベースに期待される機能と課題について検討した。自律型プラントにおける大規模・実時間知識ベースの基本概念と機能に関して,特に,診断を含めたプラント運転制御における診断推論機構と知識,また,大規模と実時間の両立のための知識の共有化と動的合成,再配列,さらには,未知,未経験事象への対応という点からの学習による知識の更新(修正)の必要性を明らかにした。本報告では,軽水炉での事故例の整理,分析結果を含めてこの知識ベースの基本概念と機能についての検討結果を報告する。
齋藤 順市; 星屋 泰二; 桜井 文雄; 酒井 陽之
JAERI-Tech 96-015, 58 Pages, 1996/03
材料試験炉部では、軽水炉等で照射された高燃焼度燃料について、その諸特性をJMTRで再照射しながら把握していくことを目的とした、新しい照射技術の開発を継続して行っている。本報告は、これらの照射技術開発の一環として進めている燃料棒内酸素センシング技術の開発のうち、固体電解質である安定化ジルコニアを用いた酸素センサーの特性試験についてまとめたものである。試験では、参照電極として、Ni/NiO、Cr/CrO及びFe/FeOの粉末を用い、酸素センサーが示す起電力性能とその安定性、センサー寿命等について評価した。その結果、最も安定した起電力を長時間示したジルコニアセンサーの参照極は、Ni/NiO極であることを明らかにした。技術開発の最終目標は、出力急昇時の燃料棒内酸素ポテンシャルの変化を測定することである。
H.V.Brixy*; 角田 恒巳
JAERI-Review 96-003, 77 Pages, 1996/03
熱雑音温度計は、センサの温度履歴や環境条件に左右されず絶対温度を測定できる。温度標準としての役割はもとより、実際の炉内温度計として使われる熱電対の現場校正用として最適な計測法である。西独KFA研究所は、熱雑音温度計開発の先駆者として、AVRなどの原子力プラントにいち早く適用し、本測定法の試験を進めていた。本報告は、熱雑音温度計の原理をはじめ、センサ要素、システム構成など本測定法全般についての解説と、AVR炉などのプラントでの実績を述べると共に、より高温測定におけるセンサ要素の検討結果をまとめた。